ふくろうの庭は、質が高い剪定をリーズナブルにという考え方でサービスを提供してきました。そのため、日当ではなく、仕事内容を反映した積算で見積もりをしています。規模の大小にかかわらず納得できる方式です。
剪定をしている業者にはいろいろなタイプがあり、それぞれ良し悪しがあると思います。また、玉石混淆です。下手な業者さんもいますし、法外な料金を請求をする業者さんもいます。庭師をしていて思うのですが、質の悪い業者さんはリピートしないので、新規獲得に熱心ではないかと思います。ふくろうの庭はほとんどのお役様が「来年もお願いします」と言われるため、既存のお客様で日程が埋まっていきます。多忙な庭師さんは安心して頼める可能性が高いと思います。
剪定・伐採の料金
植木の剪定など植栽管理の料金は、難易度・仕事量・剪定の程度に応じて個別に見積もりをしています。日当で料金提示するところが多いですが、日当だと作業内容が不明瞭なうえに小規模なお客様にとっては不利な契約となるため、積算としています。
同じ樹高の庭木でも木の種類によって作業内容は違います。また、同じ樹種であっても、枝先を少し切ればいいだけの木もあれば、抜本的に枝ぶりを修正する木、樹形を大幅に小さくする木など作業内容は異なります。このようなものですから、下見をしなければ見積もりはできません。できれば打ち合わせをお願いします。
見積が高いと断られたケースは、2018～2020年で０件、2021～2024年で2件です。
伐採は作業が大掛かりに見えますが、切って処分するだけでデザインセンスなど必要ないので安めに設定しています。危険な場合は高くなります。
なお、繁忙期の剪定と伐採については、ミニマムチャージ制度（最低請負価格）を導入しています。
造園業者のタイプ
植栽の仕事をしている業者さんにはいろいろなタイプがあります。まずは、剪定について簡単に業者選びのアドバイスを。まず、完成された日本庭園をお持ちでしたら、老舗の大手造園業者に頼むべきでしょう。ただし、造園会社の知人が「松や椿ならわかるけどオリーブなど切り方がわからない」と言っていました。得手・不得手はあるようです。
造園会社を独立した個人の植木屋さんはたいてい上手だと思います。ただ、個人の植木屋さんには、絶句するほど下手な人もいます。前年まで他へ頼んでいたというお庭に入ってみて呆れるほど下手な剪定をしてあることは、たまにではなく頻繁にあります。
剪定専業のチェーンや造園会社に頼むとき、どんな人が来てくれるかわからない問題はあります。有名な会社に頼んでいるお宅に見習いレベルの人が来てひどい剪定をしているのを見たことがあります。結局、誰が剪定するかなのです。また、安い業者さんは安いなりの剪定方法でやっています。植栽をすべてバリカンで丸刈りにする会社もあります。さらに、輪郭だけ切って植木のなかを剪定しない植木屋さんもいるようです。
植栽工事について、注意したいことは外構工事会社に植栽工事も依頼して後悔している人がたくさんいることです。建売住宅の植栽がどこも似ていることにお気づきでしょうか？どの季節に竣工しても青々としていて、価格が安く、入居者の方が水やりをさぼっても枯れにくい（つまり保証しなくてもよい）植物で構成されています。それらは生長が旺盛なため、4, 5年もすると、玄関前のシマトネリコや庭のシラカシを伐採したいという話になります。そして、私のところへ依頼がくるのです。植栽工事は植物が専門のところへ依頼したほうがいいでしょう。
剪定の相場
一般的な剪定の相場について私は詳細を知りませんが、業態によって金額にかなり差があることはわかりました。
小金井市の小規模な住宅の植栽で、いくつかの業者さんから植木の剪定料金の見積もりをとってみました。シルバー人材センターは見積に来てくれないので、料金規定から算定しました。その結果は、FCチェーン＞中堅造園会社＞シルバー＞個人A＞個人Bでした。最大値：約43,000円、最小値：27,500円でした。大手造園会社や安さが売りの業者は見積依頼しませんでした。この結果は、組織の運営コスト、収益の分配、収益の志向性を反映していると私は思います。腕の良し悪しではありません。シルバーさんは安いイメージがありましたが、実際にはどうかわかりません。（注）地域によって料金体系は異なります。
2020年ごろの小金井市内で、数軒に剪定料金をヒアリングしました。お客様が支払う日当は、2名×1日で：55,000～60,000円でした。データ不足ですがご参考まで。半日で仕事が終わっても、55,000円請求されたお宅もあり驚きました。